現場·現実·現物(トヨタの三現主義)を知る
私の本業は人事教育コンサルタントです。今も経営幹部や管理職向けの講演・研修などを行っています。しかし別のコラムにも記したとおり、たまたまの縁で始めた児童書の出版が好評を得て、今では児童書作家の仕事のほうが増えつつあります。
その方面の取材はどうやっているのかといえば、次のとおりです。
①許可を得て近隣の小学校に出向く
➡運動会や合唱祭などのイベントや授業の様子を見学させてもらいます。
②各学年の教科書を改訂のたびに購読する
➡教科書の内容の変遷を知っておかないと、現代の子を書けません。
③保護者の方たちと定期的に懇談の機会をもつ
➡子ども会やPTAの役員をしている方々とファミレスなどで懇談します。
おうち性教育について
懇談で、意外と盛り上がるテーマの一つが「おうち性教育」。女の子にお母さんが教えるほうは、そんなに難しくないようで、きちんとできているようです。男の子に教えるほうが、むしろ難しい。そんな傾向があります。同性のお父さんがきちんと担当してくれる家庭では問題なさそうですが、面倒くさがってお母さんに押しつける例も、少数ながらみられます。その場合は、どうしているのか。
驚いたのが、「性教育の本をそっと机の上に置いておく」との答えが多かったことです。母子家庭であれば理解できるのですが、お父さんがいるのなら、これは問題です。「お父さん、しっかりしてください」ですね。
自分が子どもだった頃の体験を例にとり、あっけらかんと明るいノリで伝え、対話をする。何歳くらいから? 8、9歳の小学校中学年から。勃起や精通が始まる前から、早めに話題として取り上げるのが肝心だと思います。「まだ早いだろうは遅いかも」。そう思っておくといいでしょう。明るいノリで伝えるためにも、「これから体に起こること」を事前に伝え、その仕組みを教えておくこと。子どもは興味をもって耳を傾けてくれ、後日、親に報告や質問がしやすくなります。

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